施設警備隊は複数人で業務を遂行することが多く、人間関係の構築が仕事に影響を及ぼします。私は複数の施設警備現場を経験しましたが、頻繁に飲み会など業務外の付き合いが多い現場もあれば仕事以外で隊員同士の交流が全くない現場もあります。私は人付き合いが苦手でこれまで人間関係に苦しめられた経験は数知れず、しかし隊員同士で慣れ合うのが嫌だと孤立すると仕事に支障が出ることもあります。そんな警備員は一人の現場が合っているのかもしれません。人間関係に神経をすり減らすこともなく一人で伸び伸びと仕事ができる、一人現場にそんなイメージがあるのではないでしょうか。私も女子中学校で一人勤務の経験があります。前職の空港保安現場でひどいパワハラに遭って人間関係に疲れていた頃だったので、一人勤務にホッとした記憶があります。しかし、一人勤務だからと自由に動けるわけではありません。現場の事務方との折衝から来訪者の応対、用務員的な雑事まで一人でやらなければなりません。特に学校の場合、卒業式・入学式・文化祭などの行事の時は来校者や車の誘導も自分一人で対応しなければなりません。万が一、事故やトラブルが起きれば全て自分に責任が降りかかって来ます。複数人の警備隊であれば困った時には隊長・副隊長に相談して指示を仰ぐことができますが、一人現場は全て自分で判断しなければなりません。一人現場はラクなのかキツイのか、一匹狼は損か得か、考えてみましょう。
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人付き合いが苦手な警備員
これまで複数の現場を経験して警備隊に馴染めない人はどこにでもいました。また、私自身が隊に馴染めなかったこともありました。隊員同士で慣れ合うのを嫌って自分から孤立する人、一部の隊員がマウントを取っていて気に入らない人間を排除する雰囲気の警備隊で仲間になれない新人など様々です。前者のような一匹狼警備員は同僚に頼らず業務を遂行できるので、一人現場に向いているでしょう。しかし、人付き合いが苦手で孤立する警備員が一人現場に配属されてうまく行くかどうか疑問ですね。
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一人現場
無人の倉庫の見張り番でもない限り、一人現場でもコミュニケーションは必要です。私が経験した中学校の一人現場は事務方との打ち合わせ、来校した業者や保護者の応対、電話応対など多くの人との接触を要求されました。警備業は会話が重要、警備員の応対の良し悪しで学校の評判に影響を及ぼすこともあります。一人現場が自由気ままなわけではありません。
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まとめ
①どこの現場にも一匹狼な警備員はいる。
②警備業は会話が重要、一人現場でもコミュニケーションは必要。
以上、一匹狼警備員と一人現場についてでした。施設警備の一人現場勤務は気楽なようで、実際はハードルが高いです。クレーム対応などの面倒事やその他の雑事など一人で対応しなければならない、イレギュラーな事案が起きた時に自分で判断しなければならない、業務上のミスは自分の責任などキツイ面が多いと感じます。それでも一人勤務の警備をやりたければ私服保安員をお勧めします。一人で一日中店内に立って不審者を探す、煩わしい人間関係に巻き込まれることはないです。でも私個人的には二度とやりたくないです。店長とのコミュニケーションや信頼関係作り、万引き捕捉ができない日が続くとメンタルに悪影響を及ぼす、誤認事故の恐怖などデメリットも多いです。 人付き合いが苦手な私、警備以外で何ができるのか、一人でできる仕事は何か、悩み続ける今日この頃です。
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