ハズレ現場・キツイ現場

施設警備では現場の配置ガチャ、当たり外れに左右されます。仕事がきつくて体力的について行けない、仕事はラクだけど人間関係が最悪など自分に合わない現場はハズレでしょう。同じ施設でもAさんにとってはハズレだけどBさんにとっては居心地の良いと感じ方は個人差です。当たり外れの違い、キツイとラクの差とは何でしょうか。

キツイ現場とヒマな現場

一言でキツイ現場と言っても様々です。商業施設のような常時不特定多数の人が出入りするためにトラブルが起きやすい施設、大学キャンパスのような広い敷地の巡回で体力を消耗する施設、部署が多い官公庁や多数の会社が入っている大きなオフィスビルで来客対応に追われる施設などキツさや忙しさは千差万別です。また、物理的な忙しさよりも接客中心の施設では、日常的なカスタマーハラスメントで精神的にキツイ現場もあります。

私が現在勤務している複合ビルは規模が小さく、一部のテナントを除いて鍵の貸し出しの必要もなく、作業等の来客も1日平均2~3件、催し物やオフィス訪問の一般客も多くなく、警備員の主な業務は防災センターで席に座ってモニター監視、私がこれまで経験した現場の中で一番ラクでヒマな現場です。

どちらが好きか

給料が変わらないのであればラクなほうがいいに決まってる、大抵の人はそう思うでしょう。ただ、「ヒマ過ぎて退屈だ」とヒマな現場を嫌がる警備員もいます。ひとの出入りが少ない施設での立哨業務は時間の流れが遅く感じます。緊急対応やお客様対応など人と会話したり忙しく動いてる時は、あっという間に時間が経つものです。ヒマな現場で無言での立哨業務を苦痛に感じる警備員もいるでしょう。

商業施設では買い物客に呼び止められることが多いです。接客が苦にならない警備員はスムーズな案内ができるでしょうが、コミュ障の警備員にとってはキツイ現場でしょう。

大きなオフィスビルや広い大学キャンパスの巡回、体力のある若い警備員にとっては苦にならないでしょう。逆に良い運動になるかもしれません。しかし、高齢警備員にとってはキツイ仕事でしょう。高齢でも鍛え抜かれた体力ある警備員もいますが、畑違いの業界を定年退職して再就職して来た高齢隊員は体力のない、加齢のせいで足腰の状態が悪い人が殆どです。

キツイ現場とヒマな現場、どちらが好きか。コミュ力や体力、その他性格など個人差があります。個々の隊員に合った現場にうまく配属されれば良いのですが、多くの隊員を抱える会社は個別の適正よりも人員不足の現場に入ってもらうことが最優先になるでしょう。常に人手不足の現場は職場環境や労働条件に問題がある場合が多いです。会社に現場異動の相談をしても聞いてもらえない可能性が高いです。勤務している現場がハズレだと感じたら転職を考えた方がいいかもしれません。警備会社が変わってから自分に合った現場で働けるようになった警備員はたくさんいます。私もその一人です。

どちらも経験するべき

警備員としてのスキルを身に付けるには、キツイ現場もラクな現場も経験するべきだと思います。私はキツイ現場を複数経験して現在に至るので、今は多少のことがあっても『昔の現場に比べれば』とやり過ごすことができ、精神的な負担が軽減されるようになりました。

警備業界デビューの私服保安は店で3時間立ちっぱなし、空港保安では検査場の立哨2時間、中央省庁の受付は座哨でしたが日常的なカスハラ被害でメンタルが破壊と、これまでの現場は私にとってはハズレ現場でした。現在の現場は心身共に落ち着いて働ける環境です。

まとめ

①施設警備業務のキツイ現場とは体力的なキツさと精神的なキツさがある。

②どちらが好きかは警備員によって様々。ヒマだからラクとは限らない。

③キツイ現場もラクな現場も経験して警備員として成長する。

以上、ハズレ現場とキツイ現場についてでした。同じ施設内でも配置場所でもキツイかラクか違ったりします。『正門は来客が多くて大変だけど裏門はラク』みたいな。全国の警備員の中で自分の職場が居心地良く感じてる人がどれだけいるのか気になります。一人でも多くの警備員がより良い職場環境で働けることを願っています。

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