このタイトルを見て現職警備員の方は不快に思うかもしれません。しかし、世間での警備員のイメージは『変わり者』『社会の落伍者』『行き場のない人間の終着点』など良くないものが多いです。私も警備業界に20年以上身を置いていますが、性格にクセがある人が多いとの印象です。かく言う私も現職警備員、高卒で就職してから職を転々として来た社会不適合者かもしれません。本当に警備員はクズばかりの集団なのか考えてみましょう。
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来る者拒まず
警備業界は業界全体が常に人手不足、常時募集広告を掲載している会社は少なくありません。そして殆どの会社は応募者即採用です。私もこれまで警備会社に応募面接に行って不採用になったことはありません。しかし、これは面接官が応募者を見て人選しているのではなく、一人でも多くの人材確保を目的としているからなのです。応募者の人柄は二の次で欠格事由に該当しない人が必要書類を提出してくれればOKなのです。人格に問題があったり、社会人としての常識が欠落しているような人が集まってくるわけです。クズ人間が集結してしまう大きな原因は人手不足です。
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勘違い警備員
警備員は何の権限もないはず(警備業法15条)なのに、一部の警備員が命令口調やタメ口などの偉そうな言動で一般の人を不快にさせて警備員全体の評判が落ちたのも原因の一つでしょう。人間誰しも自分の行動を注意されるのは面白くないものですが、施設警備員は『敷地内禁煙』『館内飲食禁止』などのルールに反するお客さんには声掛けするのも仕事です。その際に命令ではなく、協力をお願いするスタンスで言葉遣いや態度に細心の注意を払わなければなりません。しかし、なぜか自分が偉いと勘違いして偉そうな物言いでお客さんに接する警備員が存在します。「警備員は口の利き方も知らないのか」「敬語も使えない底辺のクズだな」と評判を落とすことになります。
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クズ警備員の温床と化した現場
どこの会社にもレベルの低い警備員が集まる現場があります。どの現場でもトラブルを起こす、理解力がなくて仕事が覚えられずに使えないなど問題ある隊員の掃き溜めのような現場です。大抵は業務が少ないラクな現場が掃き溜め現場になります。お客さんが少ない現場の受付業務、防災センターでの監視業務中心の座哨業務、業務内容が簡単で業務量も少ないのでミスやトラブルも殆どなく、ボンクラ警備員にとっては居心地が良い職場です。
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まとめ
①クズ人間が集まるのは人手不足が原因。人選よりも人員確保が優先。
②自分は偉いと勘違いする警備員が存在する。一般の人に不快感を与える。
③ラクな現場はクズ警備員の掃き溜め。居心地が良いため辞められない。
以上、警備員は本当にクズばかりなのか考えてみました。 一番の問題は人手不足ゆえの『誰でも採用』です。挨拶しない、先輩隊員にタメ口、後輩や新人にパワハラなどクズ人間と言われても仕方ない警備員が少なくないのが現状です。 警備会社も賃金を上げる、労働条件・職場環境の見直し・改善などの企業努力で各現場の隊員が長く定着して人手不足の解消を目指す、そうすれば会社側が応募者を選んで採用できる、まともな人が集まるのではないでしょうか。警備員のイメージアップのためにも業界全体で考えてもらいたいです。
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