警備員のマスク着用・OK?NG?

新型コロナウイルスの流行に伴い、マスク着用は感染防止対策として国民に奨励されました。私はコロナ禍以前から真夏以外はマスクを常用していました。風邪やインフルエンザなどの予防と花粉症対策が主な理由です。しかし、コロナが流行る前は勤務中のマスク着用を禁止にしている職場は少なくなかったようです。

私も空港勤務時代、体調不良でマスクを着けて勤務していたら複数の先輩隊員からお叱りを受けた経験があります。それも入れ代わり立ち代わりに「マスクはダメ!」「何でマスクなんか着けるの⁉」とキツイ責められようでした。当時はそんなルールがあることを知らなかったし、たかがマスクでなぜここまで大袈裟に騒ぐのか理解できませんでした。警備員のマスク着用について考えてみます。

マスク着用の理由

2019年にコロナウイルスが日本に上陸して2023年5月に5類に移行されるまで、国民は皆マスク着用でした。マスク警察なる人が現れ、マスク着用しない人が飛行機から降ろされたり、施設への入館を拒否されたりと大混乱でした。5類移行後は日本政府の方針が『マスク着用は個人の判断』となりましたが、現在もコロナ感染防止や健康上の理由からマスク着用を継続してる人は少なくないです。

私が空港保安警備の会社に入ったのは2013年、暑い夏だったのでマスクはしていませんでした。3か月ぐらい経ったある日のこと、体調不良で咳が出ていたので検査場から巡回に行く時にマスクを着けました。巡回では多くのお客様とすれ違います。歩きながら咳やくしゃみをまき散らすのは、お客様に不快感を与えて失礼だと私なりの配慮があってのことでした。私がマスクを着けて巡回に出発するのを、何人かの先輩隊員が見てましたが、誰からも注意されませんでした。また、巡回の途中で男性隊員とすれ違いましたが、マスクを外すよう注意されませんでした。しかし、巡回を終えて警備待機室に戻ると先輩隊員が次々に来て、叱責の嵐に遭いました。

マスク着用の問題点

女子隊リーダーにマスク着用がなぜダメなのか聞いたら「クライアントの許可がない」「目だけしか見えないからお客さんを威嚇している」との答えでした。確かに一理ありますが、私が「マスク禁止のルールなんて誰からも教えてもらってなかったので知りませんでした」と言うと、リーダーは私を睨みつけて去って行きました。その後、仮眠前のシャワーを浴びて待機室に戻ると『勤務中のマスク着用は禁止です』との貼り紙がありました。完全に私への当てつけ・嫌がらせです。保安検査未経験の私は難易度の高い業務になかなか付いて行けず、複数の先輩から大声での恫喝や嘲笑、無視などのパワハラ被害を受けていました。なのでこのマスクの一件もいじめの材料に使えると思ったのでしょう。今思い返すと何とも幼稚な集団でした。

健康上の事情と現場のルール

風邪を引いている時や花粉症対策などの正当な理由があるのに、職場のルールでマスクの着用ができなければどうすればいいのでしょうか?その現場が好きで離れたくないなら、我慢してルールに従うしかありませんが、そうでなければ会社に相談して、マスクOKの現場に異動させてもらうか退職するかのどちらかになるでしょう。私はマスク着用の件から3か月後に退職しました。マスク以外にも退職理由が多数ありましたので、迷いはありませんでした。

まとめ

①警備員がマスクを着けるのは健康上の理由。人を威嚇する目的ではない。

②警備員のマスク着用はお客様に失礼、目だけしか見えないので怪しく見えるとの批判的意見もある。

③パワハラのような命令もコロナ禍を経験した今では逆に。世論が変われば組織の方針も変わる。

以上、警備員のマスク着用についてでした。本文で紹介した警備隊とは退職後、一切関わっていないのでコロナ禍の頃のことはわかりません。ただ国民のほぼ全員がマスク着用状態でこの人達がノーマスクで勤務していたとは考えられません。あの時、鬼の首でも取ったように私を責め立てた隊員達が、マスクを着けて勤務する姿を想像すると、笑いがこみあげてきます。マスクを否定していた彼ら彼女らもコロナのような流行り病が蔓延すれば、お客さんを威嚇しても自分の身を守ることを優先するでしょう。マスクNGの主義主張も確固たる信念はなく、世論の変化で揺らぐ程度のものです。ちなみにこの後、中学校と中央省庁で勤務しましたが、どちらもマスク着用は自由で叱られたことはありませんでした。また、現在の会社ではコロナ感染防止の観点からマスク着用を推奨してますが、個人の判断に委ねられています。たかがマスク、されどマスク・・・。

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