施設警備は覚える事が多い。トイレやエレベーター・エスカレーターなど利用客に尋ねられたら即答できるように、火災や人倒れの対応を迅速に行うために消火器やAEDなど設備の把握が必要です。また、出入管理、鍵の管理、発報時の対応、巡回の重点箇所など施設によってやり方が違うので、新任教育後や異動先の現場によってはついて行けないとギブアップしてしまう隊員も少なくありません。施設警備は全体的にキツイと言われますが、中には座哨中心の楽な現場もあります。私が現在働いている現場は防災センターでのモニター監視業務が中心で座哨が多く、今まで経験して来た現場では一番楽です。なので全ての現場がキツイわけではありません。
商業施設は大変
私がこれまで経験して中でキツイと感じたのは商業施設です。ショッピングモール、大型スーパー、デパートなど大きな建物の巡回、バックヤードの出入管理では管理簿が複数あって入館目的によって複雑に分かれている、店舗スタッフの退館時には私物のチェック、その他あげたらキリがないぐらい業務が多いです。毎日のスケジュールに組み込まれている業務に加えて突発的な事案が起こりやすいのも商業施設です。常に不特定多数の人の出入りがあり、特に休日はスムーズな巡回ができないほど混雑することも。迷子、人倒れ、万引き・置き引き・盗撮などの犯罪、拾得物・遺失物、クレーマー、客同士のトラブルなどの対応に追われることも珍しくありません。そして対応が長引くとスケジュール通りに休憩が取れずトイレだけ済ませて次の配置になんてことも。
大きな商業施設は館内の把握から業務のやり方、入館証の種類、買い物客の対応など覚える業務が多くて新人隊員にはハードルが高い現場でしょう。警備経験者でも初めての商業施設現場だとキツイのではないでしょうか。
施設警備の仕事はキツイのか?
施設警備と言っても対象施設は様々で施設によって重点的な業務内容が違います。空港保安なら検査業務が主な仕事、キャンパスが広い大学では巡回中心のスケジュール、国会議員や上級国民が出入りする中央省庁は入館者に誰何・出入管理が重点的業務、一人勤務の小中学校では児童生徒の登下校の見守りと校内の雑用など用務員的な仕事と言うように千差万別です。私が勤務している複合ビルのように防災センターでのモニター監視中心であまり動かない業務もあります。どんな施設の仕事がキツイかは人それぞれでしょう。
まとめ
①商業施設はキツイ現場だがレベルアップしたいなら経験した方がいい。将来の隊長候補や幹部候補の隊員には良い経験になるでしょう。
②施設警備の現場は千差万別、全てがキツイ現場とは限らない。現場によって重点業務が違うので隊員の体力や性格によって現場の合う合わないは異なるでしょう。
以上、現場ガチャについてでした。警備業は現場の当たりはずれに左右される部分が大きいです。給与や福利厚生などしっかりした会社でも、現場の仕事がキツくてついて行けないと研修期間中に辞めてしまったり、楽な現場に配属されても人間関係が最悪だったりと、合わない現場が原因でせっかく入った会社で働くことができなかった警備経験者もいるのではないでしょうか。私も研修期間中に退職した経験があります。現場は商業施設、仕事がキツイだけでなく、先輩隊員の指導が親切丁寧から程遠く、うまくできないとバカにしたような物言いをされて嫌気がさしました。そんなわけで商業施設にはあまり良い印象がなく、独断と偏見が入り混じった文章になりました。