新任教育は会社によってやり方は様々です。未経験者は特に気にならないでしょうが、複数の警備会社で新任教育を受けると違いが見えて来ます。大量採用で10人ぐらいが会議室に集められる新任教育、本来は一部免除のはずの有資格者も無資格者と同じ時間数の座学を受けさせられます。マンツーマンの会社もありました。現在の会社の新任教育は座学というよりも社内規定の説明や健康診断、制服のサイズ合わせなど現場勤務の準備のような感じでした。各会社の教育事情を私の経験を元に綴ります。
服装・制服か私服か
私が経験した会社は初日は私服、教育期間中に制服のサイズ合わせや試着の時間があり、制服貸与の翌日から制服着用でした。ある会社は制服貸与までの私服についてスーツ着用の規定があり、前職でラフな格好で通勤していた私はあわててスーツを買いに行った記憶があります。
昼食・賄いか自腹か
警備会社の求人広告で『新任教育3日間 昼食お弁当支給』『研修中食事代1,000円支給』と掲載されている会社があります。私がこれまで在籍した会社は全て昼食代は自腹でした。昼食支給に釣られて応募するなんてことはありませんでしたから。逆に昼食の賄いまでして募集しなければならないほど深刻な人手不足なのか、それほど定着率が悪いのかと疑ってしまいます。しかし、再就職がなかなかうまく行かなくて経済的に困窮してる人にとっては、うれしい条件かもしれません。
挨拶・定型の文言を強いられるか否か
「おはようございます。○○○○(フルネーム)です。本日、新任教育で参りました。よろしくお願いいたします」「お疲れ様です。○○○○です。本日の新任教育、終了しました。お先に失礼します」
会社によっては、このように出勤時と退勤時に定型の文言での挨拶を強要されます。そして、必ず言われるのは『大きな声で元気よく』です。もちろん、挨拶は大事です。現場での勤務でまともに挨拶できない警備員をこれまで何人も見て来ました。印象悪いし、クレームの原因にもなります。しかし、これは私個人の考えですが、挨拶は心がこもっていれば多少文言が違っていても良いのではと思います。定型の文言の強要は言わされてる感があって、自販機やATMの案内のような感情のないものに感じます。
まとめ
①新任教育中の服装は各会社によって違う。最終日まで私服のスーツ着用で受講の会社もあるが、制服貸与の翌日から制服で受講の会社が多い。
②新任教育期間中の食事事情、賄いが出る会社がある。
③新任教育中に挨拶の指導、定型の文言で明るく元気に挨拶するよう教育される。
以上、警備会社の新任教育についてでした。新任教育は警備業法で決められています。有資格者は一部免除で時間短縮の場合がありますが、基本的には避けて通れません。昼食が支給される会社もあれば、交通費すら出ない会社もあります。注意しなければいけないのは、新任教育も拘束時間です。日給が支払われなければならないはずですが、中には賃金が発生しない会社があります。私が過去に在籍した空港保安の会社は交通費も日当もなしでした。労働基準監督署に問い合わせたのですが、たとえ1時間でも拘束時間は賃金支払いの義務があるとのことでした。因みにこの会社、現任教育で本社に行った時も交通費は出ません。現任教育の日当も勤続1年未満は対象外との規定で半年で、退職した私は無給でした。このような会社は100%ブラック企業です。こうした細かい規定も面接時または入社前に確認した方がいいですね。