寝坊厳禁・上番報告

毎日、自社オフィスに出勤している会社員には馴染みがない言葉『上番・下番』。警備員は在籍している会社ではなく、配属された現場に出勤するため、会社に出勤報告をしなければなりません。それが上番報告です。勤務終了後の退勤の報告、下番報告も義務付けられています。

上番と下番の報告義務

一般の職場の出勤時間と退勤時間、警備業界では上番時間と下番時間と言います。現場隊員は原則現場に直行直帰、会社の管制が各隊員の出退勤管理をするために上番と下番の報告が義務付けられています。これを忘れると出勤しているのに会社が把握できなくて欠勤扱いにされることになります。でもほとんどの会社は管制が各現場のシフト表を管理して出勤予定の隊員からの上番報告がないと、本人か現場に確認の連絡が行きます。実際に上番報告を忘れて欠勤にされたなんて話は聞いたことないです。

上番報告の方法は会社や現場によって違います。各自が電話で連絡、管制と直接会話の会社と音声ガイダンスで報告する会社があります。また、隊長または責任者が出勤者が全員揃った旨を報告する現場もあります。ちなみに私が現在勤務してる現場は、静脈認証システムが採用されています。出勤者が指をかざしてシステムを通せば会社に出勤記録が届くシステムです。このシステムがない現場はスマホに入れたアプリから上下番報告ができるようになってます。

私が私服保安員として警備業界に入った頃、20年以上前ですが上下番報告は会社に電話しての直接報告でした。まだスマホが無かった時代でガラケーが主流、一部の店舗では電話を貸してもらえましたが、ほとんど自分の電話での連絡、通話料金の自己負担が納得できませんでした。

上番と引継ぎ

上番時間ギリギリに出勤する隊員、記録上は遅刻にはなりませんが引継ぎの朝礼があるため、前日勤務の隊員の下番時間が遅くなってしまいます。出勤者が5分早く揃えば朝礼も早めに始められて前日の勤務者が下番時間通りに勤務終了できます。『5分前の勤務は給料に反映されない』との意見もあるのでギリギリ出勤を咎めることはできませんが、終業時間が来たら早く帰りたいのは皆同じ、少しは協力しようよと個人的には思ってます。

寝坊厳禁

寝坊による遅刻の経験がある人は多いのではないでしょうか。家族と暮らしていれば誰かに起こしてもらえますが、一人暮らしだと寝過ごしたらアウトです。警備員も人間だからこんなこともあるでしょう。しかし、施設警備員はクライアントとの契約で配置人数が決まっているので、その日の出勤者が欠けると前日の勤務者が残って穴埋めをしなければなりません。遅刻者が出勤するまで誰かが居残りの犠牲になるわけです。電車の遅延など不可抗力による遅刻は仕方ないですが、寝坊での遅刻は極力避けたいものです。寝坊の癖が治らず、遅刻常習者になってしまうと他の隊員に迷惑をかけることになり、人間関係が悪くなり、最後は現場から追い出されて異動させられることに。今いる現場で長く働きたいと思うなら、寝坊厳禁です。

まとめ

①警備員の出勤と退勤を上番と下番と言う。会社で現場隊員の勤怠管理をするため、上下番の報告義務がある。

②警備員の中には、遅刻ではないからとギリギリに出勤して来る者がいる。引継ぎの朝礼が遅くなり、前日勤務者の退勤も遅くなる。

③寝坊が原因の遅刻は厳禁。常習化すると他の隊員に迷惑がかかり、人間関係に影響する。最悪、現場を追い出されて異動させられることにもなる。

以上、警備員の上下番についてでした。どんな仕事でも遅刻が多いと信用をなくします。時間を守れない人は社会人失格と言われます。施設警備は契約通りの配置人数を守らずに業務を遂行して、それがクライアントにバレたら、契約不履行として違約金の発生や契約解除など取り返しのつかないことになる場合があります。なので遅刻や欠勤にうるさい警備会社は多いです。会社によっては、遅刻回避の目的で自宅を出る前に連絡する『出発上番』と現場に着いてからの上番報告の二重上番を義務付けています。皆さん、寝坊には注意しましょう。

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